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辻精磁社について

About Tsujiseijisha

辻精磁社

「公(おおやけ)」とは、個人と対極にあるその他全体を指す言葉であり、世間一般を表します。しかし、かつての日本において「公」とは皇室のことを意味し、人びとは皇室の価値観に基づきものごとを判断していました。
1668年、三代喜右衛門が納めた器が霊元天皇に賞賛されたことを転機に、辻精磁社は公の窯元として歩みを始めます。以後私たちは、生み出すものが公の品として評価される喜びと誇りを技に変え、栄職に恥じないものづくりを追求して参りました。そうして蓄積された歴史は、三百五十有余年。
時は移ろい、公の概念は変遷を遂げます。現代において、価値観は一元的になることはありません。人びとの価値観は多様性にとみ、ものの楽しみ方はますます自由になっています。しかしその中にあるからこそ、真の美しさをもつ品は際立つように思うのです。
辻精磁社は公に向けたものづくりを手がける窯元です。先代達が成してきたように、美しい品が与える喜びと驚きを信じ、今の時代にも通ずる普遍を目指し、研鑽を積んで参ります。

極真焼

極真焼とは文化八年、八代当主喜平次により発明された辻家秘伝の製法であります。当時、現代に比べ焼成技術が遅れている中で一層素晴らしい作品を皇室に献上するために、あらゆる技術を駆使して創り出されました。
製品と同質の磁土で匣鉢(さや)を作り、蓋との接触部分と内部全面に釉薬を十分に施して焼成することで匣鉢内の真空状態を作り、内側のガスの浸透・拡散を完全に遮断することで、気品溢れる肌の光沢と深い呉須の発色の製品が得られます。
焼成後は鉄槌で匣鉢を割り製品を取り出すため、一回限りの製法かつ手間もかかることから、しばらくの間封印されていましたが、昭和60年に十四代辻常陸がこの技法の復元に成功し極真焼を蘇らせました。

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